猫を守るために~VSダニ編その2~

こんにちは、動物看護師の田川です。

今回はダニが猫にもたらす影響についてお話します。

マダニがもたらす猫の病気で、いま、最も注意しなければならないのは「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」です。2011年に中国で発見され、日本では2013年に初めて人での感染が見つかりました。
このウイルスに感染しているマダニに咬まれると、猫・犬がSFTSを発症することがあります。世界で初めて、猫での感染が分かったのは、2017年和歌山県でのケースです。SFTSは西日本を中心に毎年発症が確認されていて、感染地域が徐々に広がることが懸念されています。
猫から人にSFTSウイルスがうつることがわかっています。猫・人どちらにとっても命をおびやかすことがある病気です。

 

このほか、マダニによる感染の可能性が指摘されているのが、猫ヘモプラズマ感染症。重度の貧血・発熱などを引き起こします。マダニよりも小さなダニである、ミミヒゼンダニによる重度の外耳炎もあります。
海浜動物医療センターではマダニの駆除薬を用意しています。1ヶ月に1回、背中の毛をかき分けて皮膚に浸透させるものです。来院時につけることもできます。
マダニはときに命をおびやかす感染症をもたらします。マダニと接触しないよう、完全室内飼育にすることが一番大切ですが、駆除薬が必要なときにはいつでもご相談下さい。たかがマダニと油断せず、しっかりと対策をとりましょう。

 


しじみ。紙袋と段ボールが大好きです。

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