自分は何を心がけて診察しているだろう

そんなことを、この1週間ほど考えていました。

つい先日、ある出版社から取材を受けたのですが、事前に頂いた質問について、自分なりの考えをまとめていました(出版社の皆さんにはいつも感謝しています。獣医学は日々進歩しています。最新の知見が勉強できる書籍・雑誌がなければ、私たちの診療は視野の狭い・時代遅れのものになっていきます。海浜動物医療センターの診療レベルがそれなりのものであるなら、それは出版社のおかげでもあります)。

インタビューは獣医師・看護師の計6人で受けました。私からはこんなことを心がけています、こんな飼い主さんやペットがやってきます・・・といったお話をしました。ちょっと理想的というかカッコ良すぎることも口にしました。日本には私よりずっと優れた獣医師がいる中で、本当に僭越ながらという部分もありますが、あえてそうしたことを言葉にしたのは、自分の発言で自分をしばるためでもあります。口にした以上、やはりそれを目指さなければならない。目標は常に現実より遠いところに置かねばならない。

ところで、定期購読している獣医学の最新号を読むのは楽しい。どんな簡単な病気だって、知らないことはあって、自分の知識はまだまだなんだと毎回痛感します。読んだばかりの知識が、翌日の診察で早速役立つことも多々あって、動物も私も助かることがあります。雑誌のありがたみを痛感する瞬間でもあります。

私は本を読むというか、言葉を知るというか、そういう当たり前の体験にいつもワクワクします。読む、という体験について、私の印象に残っている映画のセリフがあります。

People read again.

念のため、その映画をいまチェックしたら、このセリフが見つけられない。私の聞き間違いか記憶違いだったのだろうか。自分が勉強を怠けそうになったとき、この言葉を魔法のように口にしてきましたが、自分で作り出した言葉だったようです。