ノラネコはどんなふうに1日をすごしているだろう。どこで寝て、どこで食事をしてるんだろう。そんな素朴な疑問を持ったひとにおすすめするのが、『ノラネコの研究』という絵本。ネコ科動物を研究している大学の先生(伊澤雅子さん)が、九州のある町に住むノラネコ(ナオスケと命名)をほぼ完全尾行して、ある晴れた日の過ごし方を紹介しています。

絵本なので、気楽に読めます。ナオスケのいかにもネコ的な表情を的確にとらえている絵(平出衛さん)もとてもいいです。先日、病院スタッフにこの本を紹介したら、評判はとてもよかったです。

10:00 木かげの石の上でねむっているナオスケを見つける

今日の観察を開始。でも、かんじんの主人公がねているのでは……。しかたがないので、まつことにします。

といった調子で1日がスタート。毛づくろいをして、11:00に移動を開始。他のネコとはちあわせしないように角で行き過ぎるのを待ったり、いつもの道順を頑固に守ろうとしたり、「ネコ社会のルール」を知ることができます。

考えてみれば、人間だって、いつもの習慣を変えないことが多いですよね。通勤・通学の道順も毎日、ほとんど同じではないでしょうか。

ネコの表情がかわいらしいです。ときにふてぶてしかったり、退屈そうだったり。

1日の移動ルート。この町にはほかにもネコがいっぱいいます。それぞれが、それぞれの習慣にのっとって生活しているのでしょう。

この本を読むと、ノラネコを見かけたときに、いまはなにをしている時間なのかな、移動を邪魔してごめんね、そんなふうに考えるようになります。